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2011.03.07

裏側からの矯正治療 2

裏側からの矯正治療の2回目です。

 

ある患者さんの治療についていくつかの治療方法の選択肢がある場合、それぞれの治療方法を比較するとメリット、デメリットというものが出てきます。

医療従事者はそのメリット・デメリットをよく吟味した上で、最善と考えられる治療方法を説明します。

また、メリット・デメリットを比較したときに最善と考えられる治療方法と、次善と考えられる治療方法の差が少ない場合、両案を提示した上でそれぞれのメリット・デメリットを詳しく説明し、患者さんに治療方法を選択してもらうことになります。

裏側からの矯正治療の場合は表側からの矯正治療との比較となります。

裏側からの矯正治療と表側からの矯正治療のメリット・デメリットについて比較してみましょう。

 

表側からの矯正治療

メリット

ほとんどのケースで治療可能

治療後の仕上がりが良い

1回あたりの診療時間が短い

発音や舌の動きが制限されにくい

裏側からの矯正治療より治療費が安い

裏側からの矯正治療より治療期間が短くなることが多い

歯磨きが裏側より容易

デメリット

装置が他人の目に付きやすい(審美ブラケットを使用すれば目に付きやすさは軽減される)

接客を主とする職業についている場合、表側からの矯正治療が禁止されている場合がある

顔をぶつけた時に唇の裏や頬をケガしやすい

食後しっかり手入れしないと食べカスが見える

 

裏側からの矯正治療

メリット

装置が他人の目に付きにくい

接客を主とする職業で表側からの矯正治療が禁止されている職場でも、裏側からの矯正治療については許可される場合がある

ケースによっては表側よりも簡単になることがある

デメリット

裏側からでは治療ができない、治療が困難というケースが多く存在する

話しにくい、舌の動きが制限される

舌に口内炎をつくりやすい

治療期間が長い

1回あたりの診療時間が長い

治療費が表側より高額

治療の仕上がりが表側より劣ることが多い

食べカスや磨き残しが残りやすい

 

このように比較すると裏側からの矯正治療の方がデメリットが多くなります。

しかし、裏側からの矯正治療には外から見えにくいという大きなメリットがあるため、子のメリットを何よりも重視される患者さんにとっては最適な治療方法と考えられます。

2011.03.05

裏側からの矯正治療 1.

裏側からの矯正治療というと、みなさんが想像するのは舌側矯正や裏側矯正と呼ばれているブラケットを用いた矯正治療だと思います。

しかし、歯の外側から見えない矯正治療というカテゴリーで考えるなら、リンガルアーチや床矯正装置などもその部類に入るでしょう。

余談は置いて、

今日は裏側にブラケットをつける矯正治療の話を書きます。

最近、裏側にブラケットをつけて矯正治療をされる方がどんどん増えています。

一般の人たちからみれば、裏側からの矯正治療は最近始まった最新の矯正治療のように思えるかもしれません。

実は最初の裏側にブラケットをつける矯正治療は1970年代に日本で開発されました。

 

当初は治療方法が難しく、治療期間も長くなりがちだったためあまり普及しませんでした。

しかし、裏側からの矯正治療を継続し、長年に渡って治療方法の研究や材料の研究がなされていました。

現在では、ブラケットや治療方法がどんどん改善され、今では裏側からの矯正治療を行う歯科医院はかなりの数になっています。

 

続きます。

2011.02.19

認定医

私は日本矯正歯科学会に加入しています。

この日本矯正歯科学会は認定医制度を持っていて、

ある期間矯正治療の研修をして、論文を発表し、認定医の症例審査と試問に合格すると認定医として登録されます。

医科・歯科ともに多くの認定医、専門医制度がありますが、多くは広告上に認定医、専門医を表示できるように厚生労働省から許可されています。

しかし、矯正の認定医、専門医はまだ厚生労働省から許可されていませんので、インターネット上を除き、新聞、雑誌、電話帳、看板などに広告として掲げることができません。

早く掲示できるようになるといいのですが・・・

2011.01.27

都農の3例目

都農の養鶏所で、鳥インフルエンザの簡易検査で陽性反応が出たそうです。

3例目ですか・・・

都農、川南あたりは口蹄疫の被害の中心地です。

今度は鳥インフルエンザ。

これでもかというぐらいの仕打ちですね。

宮崎は温暖で、比較的自然も残っています。

恐らく、越冬に来た野鳥の影響でしょう。

この様子だと他の地域の感染も懸念されます。

2011.01.14

都道府県別矯正歯科認定医数と県民所得

昨日の続きです。

人口が多くても所得が低ければなかなか矯正治療に結びつかないと思います。

県民一人あたりの所得、人口ともに多いところほど矯正患者数が多いと考え、昨日の表を修正しました。

人口×一人あたりの県民所得の多い順にソートしています。

一人あたりの県民所得のデータは、2007年度のものです。

この後にリーマンショックが発生していますので、現在の経済状況と乖離しているかもしれません。

また、農村部人口や道路交通事情など個々の県で異なるので人口×県民所得が本当の意味での経済状況を示しているとは言えませんが、単純に掛けて比較してみました。

経済的な格差がわかりやすいように、最下位の県を1として比較しています。

 

経済規模の大きな県ほど上位に来ています。

ただし、そういった県ではやはり矯正の認定医数も多くなっています。

人口×一人当たりの県民所得を認定医数で割ってみました。

全国平均を1として、認定医の供給過剰な県を赤のバックグラウンドで塗りつぶしています。

宮崎は認定医の供給が過剰なようです。

宮崎の矯正は厳しいですね。

頑張らないといけないなー

2011.01.13

都道府県別日本矯正歯科学会認定医数

やたら長い、漢字だらけのタイトルでお送りします。

日本矯正歯科学会では認定医制度を設けています。

学会のホームページにはそれぞれの都道府県の認定医名簿も公開されています。

 

まだ大学で勤務医をしていた時にどこの都道府県が一番認定医が少ないのだろうかと思い、調べたことがありました。

当時は鳥取県が2人で一番少なかったのを覚えています。

それから数年が過ぎ、現在の状況はと名簿を眺めていると、どの都道府県もかなり増えています。

鳥取県は当時の2倍に増えていました(といっても都道府県別では最も少ないのですが)。

この都道府県別の認定医数、人口や歯学部の数で比較するとどうなるのだろうかと思い、表を作ってみました。人口のデータは2005年の人口を元にしています。

認定医一人あたりの人口がもっとも多い都道府県は青森県でした。

我が宮崎県は26位です。

全国平均は33位と34位の間で、認定医一人当たり4万8千人です。

もちろん、認定医一人あたりの人口が最も少ないのは東京です。

歯学部のある都道府県では認定医一人あたりの人口が少なくなる傾向にあります。

これから矯正で開業しようと思っている先生は、上位の県を考慮したほうが良いかもしれませんね。

作ってみてかなり面白かったので、他のデータ(県民所得など)とリンクさせたランキングも作ってみようと思います。

2011.01.06

身だしなみと口の中

今日の内容は私の個人的な雑感です。

身だしなみを整えている人を見ると、「なんかいいなー」と思ってしまいます。

服や靴をしっかりコーディネートし、着ていない時はしっかりと手入れする。

そういう人に着られている服や靴は長持ちしますし、その人にあった服や靴にどんどん馴染んでいくでしょう。

でも、そのような人でも口の中を見ると虫歯があったり、歯周病だったり、歯並びが悪かったりすることがあります。

そういう人に出くわすと思わず、「もったいない」と思ってしまいます。

身だしなみに気にかけるのと同じくらい歯も手入れしてくれればいいのですが。

2010.12.29

良いお年を

本日は歯科医院の年内最後の診療日です。

患者さんの予約が入らなかったので、朝から大掃除です。

今後の更新予定ですが、次回は年明け4日から更新します。

本年はこの拙いブログにお付き合いくださりありがとうございます。

皆様のご多幸をお祈りいたします。

宮崎の矯正歯科医

2010.12.20

舌の癖の除去 5. レッスン3

今までのレッスンはクリアできたでしょうか?

できない人は今までのレッスンを繰り返してください。

クリアできた人は次へすすみます。

舌の癖の除去、レッスン3です。

1. フルフルスポット

舌を細くして左右に振ります

なるべく早く動かしてください。

次にすばやくスポットに舌の先を付けます。スポットに付けるときは口を閉じないようにしてください。

これを繰り返してください。

2. カッ、スワロー

飲み込む時の舌の付け根の部分(舌根部)と、口の天井の奥の部分(軟口蓋)の動きを覚える訓練です。

少し上を見ながら、口をあけて指3本縦に口の中に入れます。

この状態で、「カッ」とはっきり声を出してください。

このときののどの動きの感覚をよく覚えてください。

次は同じくらい口を開けて、鏡でのどの奥を見ながら、「カッ」とはっきり声を出してください。

これが飲み込む時の、舌の付け根の部分(舌根部)と口の天井の奥の部分(軟口蓋)の正しい動きです。

次に同じくらい口を開けて、鏡でのどの奥を見ながら、口の中にスプレーで少量水を入れます。

「カッ」と声を出した時ののどの動きを思い出しながら、同じようにのどを動かして水を飲んでください。

この一連の練習を6回繰り返します。

飲む込む時はむせたりしないように注意してください。

のどを上手に動かせないとき、口を大きく開けて「カッ」と発音できずに、「ハッ」という発音になる場合があります。

そんなときは、指の数を減らし、指2本でトレーニングしてください。

指2本でもできないときは、指1本でも良いです。

発音ができるようになったら、指の数を増やしてください。

3. リップポスチャー

安静時のくちびるの訓練です。

下くちびるの裏に入れる綿を用意します。

歯科医院で使用するロールワッテが用意できる場合はそれを使用してください(上の写真左)。

用意できない場合は、薬局などで売っている角型の綿(上の写真真ん中)を丸め、糸でしばってください(上の写真右)。

丸まった綿を下くちびるの裏側に入れます。

舌の先はスポットに付け、奥歯は軽く咬みながら、30分間くちびるを閉じてください。

くちびるを開けてはいけません。

テレビを見ながら、本を読みながらなど、何かしながら30分間維持してください。

できましたでしょうか?

舌の訓練は根気強く継続することが重要です。

無意識の時でもできるようになるためには、簡単に思える練習でも意識をしながら継続することで癖がとれてきます。

2010.12.19

開業した日の写真

宮崎は晴れの穏やかな日です。

窓際はポカポカして暖かいです。

今日は定休日で、朝から年賀状つくりを行っています。

年賀状用の写真を漁っていると、歯科医院を開業した日の写真が出てきました。

開業は今年の5月8日。

宮崎は4月の口蹄疫発生と感染の拡大で、重苦しい雰囲気でした。

開業当日の朝は、

濃霧orz

先がまったく見えない。

その後を暗示しているような天候でした・・・

来年は日本全体が良い年になるといいですね。

先がまったく見えない。

その後を暗示しているような天候でした・・・

来年は日本全体が良い年になるといいですね。

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